インビザライン矯正中に顎が痛くなった時の対処法

インビザライン矯正中に顎が痛くなった時の対処法
取り外し可能な透明なマウスピースを使って矯正治療を進めていくインビザラインは、ワイヤーを歯に固定するワイヤー矯正と比べて痛みが少ない、というのも大きなメリットの一つ

たしかに、ワイヤー矯正とは違って装置がお口の中を傷つけることはありませんし、歯が動くときに感じる痛みも少なめなのですが、患者さんの中には、インビザライン中に顎の痛みを訴える方もいらっしゃいます。

インビザライン矯正中に顎の痛みが出る場合、いくつかの原因が考えられます。
今回はその原因を知っていただき、快適なインビザラインライフを過ごしていけるよう、対処法や予防法についてもご紹介します。

インビザライン矯正中の方、これからインビザライン矯正をしてみたいとお考えの方はぜひ参考にしてみてくださいね。

 

1.インビザライン矯正中に顎が痛くなる原因とは?

 

顎が痛くなる原因としては、顎の筋肉や関節に負担がかかってしまうことが挙げられます。
インビザライン矯正中、次のようなタイミングや状況で顎の痛みを感じることがあります。

 

1-1新しいマウスピースを入れた後

インビザライン矯正を始めたばかりの頃や、次の段階のマウスピースにステップアップした際、どうしても異物感を感じやすいため、それがストレスとなり、顎の筋肉が緊張して顎の痛みを感じてしまうことがあります。

 

1-2噛み合わせが変わっていくため

矯正治療が進んでくると、噛み合わせの状態も当然変わっていきます。その段階で、噛み合わせに違和感を感じたり、ストレスを感じてしまったりすることで顎の筋肉が緊張して痛みを感じてしまうことがあります。

また、食事をする際に、噛めるところで無理やり噛む形になるので、噛む筋肉に負担がかかってしまうことも痛みの原因になります。

 

1-3歯ぎしりや食いしばりがある

もともと歯ぎしりや食いしばりがあった人はもちろん、インビザラインを始めてから、マウスピースの違和感により歯ぎしりや食いしばりが引き起こされる人もいます。
その場合、噛む筋肉、顎関節に過度の負担がかかり、痛みを感じることがあります。

 

1-4長時間マウスピースを外していた

インビザラインに代表されるマウスピース矯正では、食事と歯磨きの時以外にはずっとマウスピースを装着する必要があり、メーカーの指示でも少なくとも20時間の装着が必要となっています。

もし何らかの事情で丸一日など、長い時間外して置いた後にマウスピースを装着すると、歯並びが少し後戻りを起こしてしまっているので、装着してからしばらく顎の痛みを感じることがあります。

 

1-5しっかりとマウスピースが装着されていない

マウスピースを装着できていると思っていても、実は奥までしっかりと装着できていない場合があります。このような状態を続けてしまうと、顎に痛みが出やすくなりますので、マウスピースがしっかりと奥まで入っているかどうかを確認しましょう。

 

2.顎が痛い時にやっていいこと・やってはいけないこと

2.顎が痛い時にやっていいこと・やってはいけないこと

インビザラインを使用中に顎に痛みが出た場合、次に挙げることはやっても特に差し支えはないでしょう。

 

2-1やっていいこと

◆やわらかい物を食べる
顎が痛いと噛む際にも痛みを感じてしまいやすいため、顎に負担をかけないようにあまり噛まなくても済むようなやわらかい物を食べるとよいでしょう。

◆筋肉を軽くマッサージする
緊張した筋肉をほぐして血行を良くするために、咬筋の部分を優しくマッサージすると痛みが和らぐことがあります。この時、あくまでも力を入れずに優しく行うことを意識しましょう。

この時、湯船につかって行う、もしくはマッサージオイルを使うことでより効果を高められます。

◆痛み止めを飲む
安易に痛み止めを飲むことはおすすめしませんが、痛みが強く、どうしても我慢ができない場合には、一時的に痛み止めを飲むということもやむを得ないでしょう。

ただし、長く続く場合には痛み止めを飲み続けるのではなく、歯科医師に相談するようにしましょう。

 

2-2やってはいけないこと

マウスピースを入れてあごが痛くなった場合、次に挙げることはやらないようにしましょう。

◆硬いものを食べる
噛むと痛みが出るようなものは噛まないようにしましょう。
とくにフランスパンやスルメのような、噛むのに強い力を使うようなものは絶対に控えるようにしてください。

◆顎の関節を圧迫する
顎が痛いと、ついつい痛い部分を押したくなるかもしれません。
ですが、炎症が強い場合には強く押すことで状況がより悪化してしまうことがあります。

また、顎関節の部分はとてもデリケートな部分ですので、押すことは控えるようにしましょう。

◆食いしばる
もともと食いしばる癖がある人もいますが、マウスピースを入れた後に違和感から食いしばりの癖が出てくる人がいます。顎に痛みがあると、それを確かめるように無意識にグッとさらに食いしばってしまうことがありますが、そのようなことをするとさらに顎に負担がかかることになってしまいますので、意識して食いしばらないように心がけましょう。

◆ずっとマウスピースを外しておく
マウスピースを入れた後に顎が痛くなっても、それは一時的な症状で、通常は時間が経つと痛みがなくなってきますので、痛いからと言って自己判断でマウスピースを外したままにするのはやめましょう

もしどうしてもマウスピースをつけると苦痛で耐えられない、という場合には歯科医師に相談するようにしてください。

 

3.インビザライン矯正中に顎が痛くなるのを予防する方法

3.インビザライン矯正中に顎が痛くなるのを予防する方法

インビザライン矯正中、顎が痛くなるのはある程度避けられない部分もありますが、痛みをなるべく出さないようにするためには、次のことを行ってみましょう。

 

3-1日中は上下の歯をなるべく合わせない

普段噛みしめる癖がない人でも、マウスピースが入るとグッと噛みしめてしまうことがあります。しかし、これをやってしまうと顎に負担がかかりますし、眠っている間にも歯ぎしりが起こりやすくなりますので、余計に顎に痛みを感じやすくなってしまいます。

人はそもそも、食事以外の時には上下の歯は合わさず、隙間が空いているのが健全な状態です。気になっても、食事の時以外は上下の歯をなるべく合わせないようにしましょう。

 

3-2マウスピースを正しく使用する

マウスピースを外している時間が長いと、次にマウスピースを付けた時に歯に余計に負担がかかってしまいます。その結果、歯に感じる痛みのストレスで顎の筋肉が緊張し、痛みを起こしやすくなりますので、マウスピースは決められた時間必ずつけるようにしましょう。

また、しっかりとはまっていない状態での使用も痛みの原因となりますので、きちんと奥まで装着した状態で使用するようにしましょう。

 

4.まとめ

 

インビザライン矯正中に顎の痛みが起こってもそれは珍しいことではなく、違和感による筋肉の緊張や、噛み合わせの変化に伴う噛み方が原因であることが大半です。

また、間違ったマウスピースの使い方、不十分な装着時間によってそのような症状が起こることもあるので、正しく使えているか?ということもご自分でチェックしてみましょう。

ただし、顎の痛みがずっと続いている、痛みがだんだん増してきている、顎や歯茎が大きく腫れてきている、といったことがある場合、それは顎の筋肉や顎関節の問題ではなく、歯や歯茎に何らかの問題が起こっている可能性がありますので、異常な痛みや腫れがある場合にはためらうことなく歯科で診てもらうようにしてください。

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この記事の監修者

医療法人幸美会 なかむら歯科クリニック 理事長・院長 歯科医師 中村 幸生

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