インビザラインで横顔は変化する？Eラインはキレイになるの？
そして、美しさを決める基準としても、横顔というのはとても重要な要素となっています。
それならば、せっかくだし横顔もきれいにしたいですよね。
そこで今回は、
- インビザラインで横顔は変化するのか
- 美しさの基準となるEラインとはどのようなものか
- Eラインに影響を与える歯並びとはどのようなものか
- インビザラインでEラインを改善する方法
についてご紹介していきます。
1.インビザラインで横顔は変わらない？
1-1インビザラインでも横顔を変えることは可能
インビザラインで横顔を変えることは可能なのでしょうか？
結論から言うと、インビザラインでも横顔を変えることは可能です。
インビザラインはマウスピース矯正の一つですが、マウスピースではあまり歯が動かないのではないかと思われていることがあります。それゆえ、横顔まで変えるのは難しいと思われがちですが、そんなことはありません。
マウスピース矯正はピンキリで、評価もまちまちですが、インビザラインは従来から広く行われているワイヤー矯正に近い効果が発揮できる方法であり、世界中でも多くの方がインビザラインによって美しい歯並び、横顔を手に入れています。
1-2骨格的な問題が大きい場合には変えられないことも
ただし、どんな場合にでもインビザラインだけで横顔が変えられるかというと、残念ながらそういうわけではありません。
インビザラインで横顔が変えられるのは、骨格的な問題がなく、歯並びが原因で横顔に影響が出ている場合です。
あごのサイズの問題が大きい場合、あごの骨が変形している場合には、歯並びだけ変えても限界がありますので、そのような場合に横顔を改善したいということであれば、あごの骨を切って位置を調整する手術と矯正治療を「外科矯正」でなければ改善することはできません。
2.横顔のEラインとは？
横顔の美しさの基準となるEラインとは、顔を横から見たときに、鼻の先とあごの先を結んだラインのことで、「エステティックライン」ともよばれています。
Eラインを基準にし、どこに唇があるか、ということが口元や横顔の美しさを判断する材料となり、矯正治療を行う際にもこのラインがとても重要になってきます。
というより、矯正治療で噛み合わせも整えていくと、必然的に横顔のバランスも改善していくと言っていいでしょう。
2-1唇の位置はどこにあるのが美しい？
国際的な基準としては、横から見たときに上下の唇の位置がEラインよりもやや内側にあるのが理想的だとされています。ただし、これはどの人種にも同様に当てはまるということではなく、東アジア人のように鼻が高くない人種の場合にはEライン上にあっても理想的な範囲だとされています。
もちろん、これはあくまで一つの指標として参考にされるものにすぎませんので、それに当てはまらないからと言って美しくないというわけではありません。
2-2Eラインのチェック方法
ご自分のEラインをチェックする方法としては、人差し指やペンなどを鼻とあごに当ててみるとよいでしょう。
もしも唇がやや内側にある、もしくは軽く触れる程度であれば、一般的に言われる理想的な横顔に近いと考えられます。
3.Eラインに影響を与える歯並び
Eラインに影響を与える歯並びとしては、つぎのようなものが挙げられます。
3-1出っ歯（上顎前突）
上の歯が前方に突出している場合、上唇も前に出てしまいますので、歯と上唇が明らかにEラインよりも外に出ます。
下あごの成長が悪く、相対的に上あごが出て出っ歯のように見えるケースでも、唇が大きくEラインを超えている場合が多いです。
3-2口ゴボ（上下顎前突）
口ゴボは上下の歯、顎が前方に出ていて、口元がボコッと前方に張り出している歯並びです。この歯並びも見た目ですぐに口元全体がEラインよりを明らかに超えているのがわかります。
3-3受け口（下顎前突）
受け口の場合、下の歯が前方に出ているので、下唇がEラインを超えてきます。一方で、上唇はかなり内側に入っています。
骨格性の場合にはこのような兆候がより顕著になってきます。
4.インビザラインで横顔のEラインを改善する方法
透明なマウスピースを矯正装置として使用するインビザラインでも、Eラインの乱れを改善できる可能性があります。ただし、インビザラインのみの治療でEラインを改善できるのは、骨格的な問題がなく、歯並びだけの問題が原因になっている場合です。
インビザラインで横顔の改善をする場合、前方に出ている前歯を引っ込める必要があります。そのためには次のような方法があります。
3-1奥歯を後方に移動する
奥歯を後方に移動させ、前歯を引っ込める方法です。一番奥の歯から順々に歯を後方に移動していくことで前歯も奥に引っ込めることができます。
ただし、この方法をインビザラインで行う場合、歯の表面にアタッチメントと呼ばれる補助装置をつける必要があり、そのうえで移動できる距離が2，5ミリまでとなっているため、移動量が多く必要なケースには適していません。
なお、親知らずがある場合には親知らずの抜歯が事前に必要となります。
3-2歯並びを横に広げる
歯並びが横に狭く前方に出ているケースの場合には、歯並びを横方向に広げる方法で前歯を引っ込めることが可能になる場合があります。
なお、この方法は成長期のお子さんの場合にはより効果が現れやすく、成長することがない大人の場合にはできる範囲に限界があります。
3-3歯の幅を少し削る
歯の生えるスペースが足りずに前方に出てしまっている場合、複数の歯の横幅を0.1-0.1ミリほど削ることでスペースを確保し、そのスペースを利用して引っ込めるという方法もあります。
削るといってもエナメル質の範囲内ですので、削る際に痛みが出ることはなく、削った後にしみるなどの不快症状が起こることもありません。
3-4抜歯矯正をする
上記の方法で歯を引っ込めるためのスペースが確保できない場合には、小臼歯を抜いてそのスペースを利用して引っ込めるという方法になります。
ただし、この方法の場合、歯を並べるのに時間を要する可能性がありますし、あまりに移動距離が大きい場合には、インビザラインだけでは対処できずワイヤー矯正と併用して行わなければ難しい場合もあります。
この場合には、初期段階でワイヤー矯正を行い、ある程度歯並びが整ってきたらインビザラインに変更するという方法も可能です。
4.まとめ
Eラインを改善したいとお考えの方は、まずは矯正歯科で専門的な診断を受けることが大事です。なぜなら、横顔に問題がある場合、それは歯並びだけが原因になっているケースもあれば、あごの大きさの問題や鼻の高さ、唇の厚みなどが原因になっていることもあるからです。
もし歯並びの悪さが横顔の見た目を悪くしているならば、インビザラインでの矯正で改善が可能です。
ただし、インビザラインで改善が難しくても、ワイヤー矯正ならば改善できる場合もありますし、今回ご紹介したようにワイヤー矯正とインビザラインを組み合わせて治療する、ということも可能です。
また、手術は必要になりますが、外科矯正ならば骨格に問題がある方でも大きな改善が期待できるでしょう。
いずれにしても、それぞれのケースに対し、適切な治療法は異なりますので、横顔が気になる方はまずは矯正歯科で相談してみましょう。
この記事の監修者
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