歯科用CT
当院では、より正確な診査診断をおこなうために、歯科用CT(Computed Tomography)を導入しました。
歯科用CTとは、CT撮影装置とコンピューター処理により、三次元的に画像処理を行い、骨、神経、血管の状態を正確にかつ高精度に診断できる装置のことを言います。
従来の一般的な歯科用レントゲンでは、二次元のために、診査診断が難しかった骨の形態、骨の厚みや骨密度まで、歯科用CTでは診断が可能になります。
1.CT導入の経緯
歯科用CT(TROPHYPAN SUPREME 3D)
より正確な診断と、より安全な治療を確立するために、歯科用CTは非常に有益です。
しかし、歯科用CTは非常に高額機器のため、日本の歯科医院での普及率は20%未満と言われています。
その中で、当院でCTを導入した理由としては、患者様の診断において、従来の一般的な歯科用レントゲンと比較して、
見えなかった部分が見える
分からなかったことが分かる
ということから、より安全で正確な診断のもと、歯科治療を行うことを目的としております。
2.CT導入のメリット
1インプラント治療
インプラント治療
インプラント治療においては、既存の骨量を三次元的に把握することは非常に重要です。
それだけではなく、神経・血管・上顎洞の形態を術前に把握することで、より安全で正確な治療を行うことが可能となります。
2歯周病治療
一般的な歯科用レントゲンでは、二次元でしか撮影を行うことができないために、歯槽骨の状態を正確に把握することは困難とされていました。
しかし、歯科用CTにて正確な歯槽骨の状態を把握することで、より正確な歯周治療を行うことができるようになります。
3親知らずの抜歯
下顎管と親知らずの位置関係
特に下顎の親知らずの抜歯の場合、親知らずの位置を三次元的に把握することは非常に重要です。特に、下顎には太い神経・血管があり、抜歯にともない、それらを傷つけてしまうと、神経麻痺や大出血の危険が伴います。
従来の二次元のパノラマレントゲンでは把握しきれない下顎管との立体的な位置関係を把握することで、より安全・安心な親知らずの抜歯を行うことができるようになります。
4歯内療法(根管治療)
歯の神経の治療においては、髪の毛より細い神経・血管を治療の対象とする場合もあり、三次元的な画像診断で、より正確な治療を行うことができます。
また歯の根の先にある、骨の中に貯まった膿の状態を三次元的に確認することで、より歯の保存治療につとめることができると考えています
5歯の破折
歯根半分に根破折を確認
場合によっては、二次元の歯科用レントゲンでは確認が出来なかった、歯根破折なども確認するこができ、抜歯・非抜歯の判断基準にも大きく関わってきます。
3.CT撮影において、一部保険適応可能です
特定の条件のみ、保険適応可能。
保険適応となる症例としてはいかに該当するものに限ります。
①埋伏智歯など、下顎管との位置関係を確認する場合
②顎関節症など、顎関節の形態を確認する場合
③顎裂など、顎骨の欠損形態を確認する場合
④腫瘍など、病巣の広がりを確認する場合
4.安全性の高い歯科用CTと日常生活の被ばく線量の比較
広範囲(Ф16cm×17cm)撮影
当院が導入した歯科用CT(TROPHYPAN SUPREME 3D)は、CT読影領域に伴い、撮影範囲が小範囲から広範囲まで設定が可能であり、
放射線量も非常に軽減され、患者様にとって非常に有益なものになります。
また、一般的に金属の被せがお口に装着されている場合は、アーチファクトという診断の妨げになる現象が起きますが、歯科用CT(TROPHYPAN SUPREME 3D)はこの現象を極限まで低減させることができる優れもので、正確な診断を下すことが可能となる歯科用CTになります。
5.外部からの受け入れもOK
歯科用CTの普及率が、一般的な歯科用レントゲンと比較して低い現状がある中で、地域住民の方により正確な診査診断を受けて欲しいという願いから、他の医院様から当院に対してCT撮影の依頼があった場合、下記の金額にて撮影を行います。
他の医療機関からのCT撮影料金 15,000円(税別)