ホワイトニングすると歯がもろくなるって本当?

ホワイトニングすると歯がもろくなるって本当?
「なんだか、昔に比べて歯が黄ばんできたような気がする・・」と感じている人もいるかもしれません。
実は、もともと白かった歯も年齢とともに黄ばんでしまう傾向があります。
そのため、黄ばんだ歯はどうしても老けて見える原因になりがち。

実際に、歯が黄ばんでいると5歳も10歳も老けて見えるとも言われています。
そんな時に効果の高い方法が歯科医院で行うホワイトニングです。

ホワイトニングは、歯の着色成分を分解する薬剤を歯に作用させ、歯の色そのものを白くしていくことができる治療法です。

ところが、「ホワイトニングをすると歯がもろくなる」という話もあったりして、ホワイトニングをするかどうかためらっている人もいることでしょう。

そこで今回は、

  • ホワイトニングは歯をもろくしてしまうのか
  • ホワイトニングで歯がもろくなると言われている理由
  • ホワイトニングを受けるうえでの注意点

 

についてご紹介していきます。
ホワイトニング治療に興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

 

1.ホワイトニングすると歯がもろくなるって本当?

 

1-1ホワイトニングとは

歯のホワイトニングはホワイトニング剤を用いて歯を白くしていく方法のことを言いますが、現在ではさまざまな選択肢があり、歯科医院以外でも、ホワイトニングサロンで行うホワイトニングや、市販のグッズを購入して自分で行う方法もあります。

しかし、専門家がエビデンスに則ったメソッドで行う歯科医院でのホワイトニング以外は、効果が十分に感じられなかったり、もしくは逆に強すぎる成分が含まれる、歯を傷めることもあったりするため、あまりおすすめできないこともあります。

歯科のホワイトニングでは、効果が認められ、安全性も確立されている医薬品を用いますので、ホワイトニング効果をしっかりと感じることができ、清潔感のある若々しい印象の歯にしていける可能性が高くなります。

 

1-2ホワイトニングをすると歯がもろくなる?

結論から言うと、歯科医院の管理のもと正しい方法で行われるホワイトニングで歯が悪くなるということは基本的にありません。

ではなぜホワイトニングで歯がもろくなるという話があるのでしょうか?
そのような話が出てしまう理由と、実際のところはどうなのか、というのを見ていきましょう。

 

2.ホワイトニングすると歯がもろくなると言われている理由

2.ホワイトニングすると歯がもろくなると言われている理由

ホワイトニングをすると歯がもろくなると言われている、もしくは 思われている理由として、次のようなことが考えられます。

 

2-1歯や歯茎を刺激することがあるため

ホワイトニングを行う際、とくに薬剤の濃度が高めなオフィスホワイトニング(歯科医院のチェアーで行うホワイトニング)の場合、人によっては薬剤の刺激により歯がしみたり、歯茎がピリピリとした刺激を感じたりすることがあります。

このような反応はあくまでも一時的な反応で、ずっと続くわけではありませんが、このような刺激があることで歯を弱くしているのだと誤解されている可能性があります。

 

2-2薬剤に対するイメージ

ホワイトニング剤で主に使用される薬剤は過酸化水素(オキシドール)ですが、これは消毒剤としても使われているもので、高濃度のものの場合には肌や粘膜に触れるとピリピリと刺激があり、ダメージや炎症を引き起こします。

そのため、歯に対しても歯を溶かすダメージがあるという印象がもたれてしまっている可能性があります。

ですが、ホワイトニングで使用する薬剤は歯を溶かすことはなく、作用するのはあくまでも着色成分です。

また、使用される薬剤は体に害がないように適切な濃度に調整されていますし、歯科医師の管理のもと、安全な方法で使用されますので歯にダメージを与えることはありません。

 

2-3一時的に歯が弱い状態になるため

ホワイトニングの薬剤は、歯の表面を覆っているペリクルという膜をはがす作用があります。ペリクルが剝がれることで薬剤が歯に浸透しやすくなり、歯を白くする効果がより発揮されるのです。

ペリクルは普段、歯を保護する役割を担っていますが、これが剥がれることで、一時的に外部からの刺激に対する保護作用が弱まることになりますが、ペリクルはまた再生し、また歯をきちんと保護してくれますので心配はいりません。

 

2-4他の方法の影響

歯を白くする方法として、市販のホワイトニング効果を謳った歯磨き粉、歯を白くする消しゴム、海外より輸入されたホワイトニングキットを使う方法もあります。

歯を白くする歯磨き粉には一般的に研磨剤が多く含まれ、多く歯を削ってしまいますし、歯を白くする消しゴムは歯に傷をつけてしまいます。

海外より輸入されたホワイトニングキットは、通常歯科医院でしか使えないような高濃度のものが含まれていることもありますし、成分が怪しいものもあります。

このような製品の悪いイメージにより、歯のホワイトニングは全体的に歯がもろくなると思われていることもあるでしょう。

 

3.ホワイトニングする際の注意点

3.ホワイトニングする際の注意点

 

3-1歯科医師の管理のもとホワイトニングをする

まず前提として、ホワイトニングは健康な歯に行うものです。もしも虫歯や歯周病がある場合にはその治療をきちんと行った後にホワイトニングを行います。

歯科医院以外でホワイトニングを行う場合、歯の健康状態のチェックがなされないままホワイトニングを進めていくことになるため、思わぬトラブルが起こる場合もあります。

歯科医院では、歯の健康が万全な状態で、効果のある薬剤を安全な状態で使用しますので、安心して施術を受けていくことができます

 

3-2自己流の方法をやらない

自己流でホワイトニングをする方法をインターネットで見かけることがありますが、なかには歯の表面を傷つける、もしくは歯の表面を溶かして白く見せる方法といったものも存在します。

このような方法は継続していくことで明らかに歯にダメージを与え、もろくしてしまいますので、歯科医師の意見を聞かずに自己流でホワイトニングをすることはやめましょう。

 

3-3ホワイトニング直後の食事に気をつける

ホワイトニングを行なった直後は歯を覆うペリクルが剥がれて、歯が刺激を受けやすい状態になります。

この状態の時に酸の強い飲食物を口の中に入れてしまうと、歯が溶け出しやすくなるため、そのようなものは口にしないようにしましょう。

同様の理由で色の濃い飲食物やタバコは色素も沈着しやすくしますので、このようなものも避けましょう。

基本的には、ホワイトニングを行なった後は水以外、何も口にしないというのが原則です。徐々に唾液の作用で再度ペリクルが作られていきますので、最低1時間くらいは特に気を付けるようにしましょう。

 

4.まとめ

 

歯科のホワイトニングは他の方法に比べて効果が高いことから、それだけ歯にとってダメージがある強い薬を使っているのではないか、そしてそれによって歯がもろくなるのではないか、と思われることがあります。

ですが、歯科医院のホワイトニング効果が高いのは歯にダメージがある強い薬剤を使っているからではなく、歯の着色成分を取り除く効果が高い医薬品を使っているからです。

歯の知覚過敏症状が起こる場合があるのは歯の周囲の薄い保護膜が一時的に剥がれることによるものであり、これはまたすぐに再生されますので、それほど懸念することはありません。

歯科のホワイトニングに使用する薬剤は濃度によっては皮膚や粘膜に刺激性があるため、歯科医師もしくは歯科衛生士が適切な濃度で安全に取り扱う必要がありますが、プロが管理して使用することで安全に、高い効果を発揮することができます。

歯をもろくせず、健康を保ちながら白さをキープするためにも、歯の黄ばみや変色でお悩みの方は、一度歯科医院で相談してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者

医療法人幸美会 なかむら歯科クリニック 理事長・院長 歯科医師 中村 幸生

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