親知らずを抜くと小顔になる?効果が期待できる人の特徴は?
ですが、そのようなことは本当にあり得ることなのでしょうか?
そこで今回は、
- 親知らずを抜くと本当に小顔になるのか
- 親知らずを抜くことで小顔になる可能性のある人の特徴
- 小顔効果が期待できる他の歯科治療
についてご紹介していきます。
1.親知らずを抜くと本当に小顔になるの?
1-1小顔になる場合もあればそうでない場合もある
親知らずを抜くと小顔になれるのか、これについては、そうなる場合もあれば、そうならない場合もある、というのが答えです。
つまり、やってみなければわからないため、小顔効果を期待して、それだけを目的に親知らず抜歯をしようとするのはやめた方が良いでしょう。
1-2親知らずは抜かない方が良い場合もある
親知らずは抜いた方がいいもの、というイメージのある人もいるかもしれません。確かに親知らずは、
- 「もともといらない歯」
- 「トラブルを起こしやすい歯」
などのネガティブなイメージが強く、抜いた方が良いと言われることの多い歯ではありますが、生え方やお口の状況によっては抜かない方が良いこともあります。
たとえば、一般的に次のような状況では、積極的に親知らずを抜くことはありません。
◆きれいに生えそろっている場合
親知らずを抜いた方が良いと言われる多くの理由として「まっすぐきちんと生えないから」というのがあります。現代人の顎には親知らずの生えるスペースが足りないことも多く、そのような場合には親知らずが傾いて生えてきたり、中途半端な位置で埋もれてしまったりしてしまい、トラブルを起こす原因となります。
しかし、他の歯と同様にきれいに生え切るならば、あえて抜く理由もなく、大切に使っていくこともできます。
◆隣の歯などで状態の悪い歯がある場合
これは、親知らず自体に虫歯や歯周病など、特に問題もないケースに限られますが、
隣の歯や近隣の歯の状態があまりよくなくて長持ちしそうにない場合や、手前の歯がすでに抜歯して失われている場合、親知らずを残しておくことで役に立つことがあります。
具体的には、手前の歯が抜歯になってしまった場合には、親知らずをその部分に移植できたり、矯正治療で手前に動かしたり、ブリッジや入れ歯の支えの歯として活用したりすることができます。
2.親知らずを抜くと小顔になる人の特徴と小顔になる理由
顔が大きく見える場合、その理由として骨格や筋肉の発達が大きく関係しています。親知らずを抜くことで骨の張りや筋肉の緊張が減ってボリュームダウンすることにより、小顔効果が現れることがあります。
もちろん、骨を切って行う美容整形のような劇的な効果は期待できませんが、次に当てはまる人の場合、親知らずを抜くことで小顔効果を感じられる可能性があります。
2-1エラが張っている人
下の親知らずは、喉に近い部分、つまり顎の骨のエラの部分にあります。
親知らずを抜くと、親知らずを支えていた骨が吸収して減るため、エラの部分の骨格がややほっそりした感じになることがあります。
2-2頬骨が出ている人
上の親知らずが埋まっているのは、ちょうど頬骨の近くです。上の親知らずを抜くことにより、その周囲の骨が減って頬骨のボリュームがやや少なくなったように感じられることがあります。
2-3親知らずがしっかりと噛み合っている人
親知らずが上下左右きれいに生えそろって、他の歯のようにしっかりと噛み合っている場合、そこには咀嚼力が発揮されます。エラが張っている人というのは、咀嚼力が強く、噛む筋肉が発達して大きくなっているというのも理由ですが、親知らずを抜歯することにより、その分噛み合わせの力が弱くなるため、筋肉が痩せ、小顔になる可能性があります。
2-4親知らずによるストレスで歯ぎしりをしている人
親知らずが問題を引き起こす大きな理由の一つに、特に生え切っていない親知らずが生えてこようとして手前の歯を押してしまう、ということがあります。
このこと自体、歯並びを乱してしまう原因となるので、その点でも問題ですが、その押す力による違和感や痛みによるストレスにより、無意識に歯ぎしりや食いしばりが起こることがあり、それによって咬筋の肥大を起こしてしまうことがあります。
咬筋が肥大すればそれはエラの張りにつながり、顔が大きく見えてしまう原因となるので、このような場合にも親知らずを抜歯することでエラの張りが解消され、見た目がスッキリする可能性があります。
3.小顔効果が期待できる他の歯科治療はある?
まず、顔が大きく見える原因で考えられるものとして
- エラの張り
- 不正咬合
- 顔のたるみ
といったものが挙げられます。
つまり、これらを解決、改善できれば小顔効果が期待できる可能性があります。
顔を大きくさせている原因に応じて、次のような治療法を行うことにより小顔効果が発揮される可能性があります。
3-1歯の矯正治療
- 口ゴボ(口元が上下ともに前方に張り出している)
- 出っ歯(上の歯、上の顎が前方に出ている)
- 受け口(下の歯が上の歯よりも前に出ている)
- 開咬(奥歯で噛み合わせても上下の前歯が合わず、ぽっかり開いている)
このような歯並びの場合、骨格的な要素が絡んで不正の程度が大きいと、顔の形にも影響が現れ、顔が大きく見える原因となります。このような場合には、矯正治療をして解決をすることで顔が小さく見えることも少なくありません。
また、噛み合わせが悪くてしっかり噛めない状態が続いていると、顔がたるんでしまうことにより顔が大きく見えることもあります。このような場合にも矯正治療をすることでしっかり噛める状態となり、顔がスッキリと引き締まってくる可能性があります。
3-2歯ぎしりのコントロール
歯ぎしりや噛みしめ、食いしばりをする人は、どうしても咬筋が発達してしまい、それがエラの張りとして出やすくなります。日中の噛みしめや食いしばりは、それを意識してやめることで改善が可能ですが、眠っている間の歯ぎしりは無意識で行うため、ご自分でのコントロールが難しいという問題があります。
ですが、日中の噛みしめや食いしばりを改善することで夜間の歯ぎしりも少なくなるという報告もあるので、ぜひ実践してみると良いでしょう。
また、どうしても難しい場合には、歯科医院で歯ぎしりから歯や顎を保護するためのマウスピースを保険治療で作製することも可能ですので、そちらを試してみるのもおすすめです。
マウスピースは歯ぎしりを完全に防止するものではなく、あくまでもその悪影響を和らげるといったものではありますが、ある程度の効果は期待できるでしょう。
4.まとめ
今回ご紹介したように、親知らず抜歯で小顔効果が期待できる場合もあれば、そうでない場合もあります。そのため、抜いた方の良い状態の親知らずがある方は、過度に期待せず、ひょっとしたら小顔になるかもしれない、くらいの気持ちでのぞむのがいいかもしれません。
また、顔が大きく見えている場合、その多くは歯並びや噛み合わせなどからきていることも多くあります。その場合には矯正治療をすることで顔の形から変わり、小顔効果が得られる可能性があるので、歯並びに問題のある方は、ぜひ歯や体の健康にも、審美的改善にも大きなメリットのある矯正治療を検討してみられることをおすすめします。
この記事の監修者
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